Q18

私は肥り過ぎですが、健康診断では異常が発見されませんでしたし、特に自覚症状もありません。
それでも痩せる必要がありますか?

     A

肥り過ぎている人は、自覚症状がなくても、身体がどこか異常なのです。
ところが、西洋医学の立場では、客観的な症状が確認されなければ病気とは診断されません。
したがって、ただ肥り過ぎているだけでは、普通の医者は病気と診断しません。
本人が異常を訴えない限り、具体的に病名を指摘したりすることは少ないようです。
一方、漢方医学には「未病」と言うことばがあります。
病気の一歩手前と言う意味です。
そして、「未病」に対する処方も用意されています。
自覚症状が現れることは、「その病気が体内でかなり進行している状態」を意味しています。
でき得ることならば、自覚症状が出ない以前に原因を発見したいものです。
しかし、現代医学は、特に西洋医学について言えることですが、病気の原因究明の研究は一般的に思われているほど進歩していません。
細菌性の病気に対しては抗生物質と言う特効薬があるので、かなり治すことができますが、ウイルスに対する免疫療法はいま一つの状態ですし、慢性病に対しても思うような成果をあげていません。
対処療法を優先させる西洋医学に対して、身体を一つの有機体とみなし、全体的見地から治療を考える漢方医学は、慢性病に対して優れていますが、病気との因果関係の究明が不明確なのが欠点です。
日本古来の伝承医学や、インドのアイユルベーダについても同じことが言えます。
「治る人は治るが、治らない人は全くダメ。治った人もなぜ治ったのか、その理由が良く解らない」
このようなことは、民間健康法や健康食品についても言えます。
許容範囲以上に肥ってしまうのは、何らかの原因で体内の体重調整システムが狂ってしまったことに他なりません。

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