Q37

超能力・心霊治療・宗教活動なども広い意味では心理療法に属するでしょうか?

     A

超能力は気効と原理はほぼ同じで、治療者の体内から何やら特殊なエネルギーが発せられ、それが患者の身体に影響を与えると考えられていますが、現状では精神力以外のものは確認できていません。
心霊療法は、霊が存在することが大前提となります。
この療法は患者に霊の存在の認識がないと暗示すらかからないような気もしますが、あらかたの人間は無意識で霊の存在を認めているので、けっこう効果があります。
「宗教活動」について考えてみましょう。
宗教活動と言ってもいろいろありますが、ここでは「治療行為に関係する宗教活動」と限定しておきます。
現在世界には大小取り混ぜてさまざまな宗教がありますが、それらの宗教大部分が何らかの形で「治療行為」と関係しています。
キリスト教を例に取ってみると、教祖のキリストは、布教するに当たって多くの病人を治療しています。
凡人に説法するには、病気を治してやることが一番解りやすかったのでしょう。
キリストの死後さまざまな難しい思想が加わって体系化されていきますが、教団ができた当時は、「病気が治るから言うことを聞いてついていく」と言った連中がほとんどだったのでしょう。
仏教の教典にも釈迦が治療活動をしたと書いてありますし、その他の大教団の始祖も似たようなことをやっています。
現在の新興宗教に目を向けますと、ほとんどの教団が治療活動を行っています。
歴史が浅いだけに、治療活動を全体活動の中のメインとしている教団が少なくありません。
例えが悪いのですが、これらの教団は健康食品よろしく、十人の内で一人病気が治れば、「ご利益があった」と派手にPRします。
教団も活動するためには資金が入ります。
いかに信者からお布施を集めるかが苦心のいるところですが、凡人は精神的なものよりも肉体的なものに金を使うほうが抵抗感が少ないようです。
自分の精神を一段向上させるために50万円払う人は少ないけれども、「50万円で業病を治してやる」と言われれば、つい払ってしまうものです。
「病気に対して本人に罪悪感を持たせて、一定の修行をさせた後、魂を清めてやる」
と言うパターンが宗教団体が行っているスタンダードな治療行為でしょう。
宗教団体が行う治療活動は、資金集めが目的のケースが多いのですが、「医者から見放された患者が宗教にすがった結果、病気が治った」と言う話は、古今東西にかかわらず数多く報告されています。
中には宗教団体の宣伝もあるでしょうが、医学会からも正規に認められている例もあります。
宗教団体はこれを「奇跡」とか「神の愛」とか「お慈悲」などと称していますが、実際のところは、私たちが持っている健康維持システムが働いたと考えたほうが良いでしょう。前に述べたことと矛盾するようですが、私たちが持っている健康維持システムは、本来強いものなのです。
ただ、さまざまな要因で有効に働いてないのです。
結果として機能低下をまねいているのです。
健康維持システムが有効に働けば、薬などに頼らなくても大概の病気は治ってしまいます。

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