Ｎｏ０５　

イメージトレーニングで肉体に影響を与える

以上述べた方法などは、大脳内にしか影響を 及ぼしませんが、スポーツなどでも「イメージト レーニング」という方法があります。

これなどは、「自分」を身体の運動筋肉に影響 させる方法の好例でしょう。

イメージトレーニングは、自分自身が競技して いる情景を思い描くことによって、実際の競技 を行う時に身体の動きをスムーズにすることが 目的で行われます。

イメージトレーニングのメリットは、自分の行う 理想的なフォームを思い浮かべることができる ことです。

現実の練習では、理想的なフォームを作り出 すことなど簡単にはできません。

自分の身体を動かすという行為は、脳が運動 神経に命令を出して筋肉を働かせることにほ かなりませんが、実際の練習だと、筋肉そのも のを強化できる反面、筋肉へのムダな命令を 遮断することが難しくなります

それに対して、イメージトレーニングでは筋肉 を強化することはできませんが、必要な筋肉 へ命令を伝えることが簡単にできるようになり ます。

つまり、自分の思ったとおりに身体を動かしや すくなるということです。

もっとも、イメージトレーニング自体はけっこう 難しい訓練法で、一般に思われているほど単 純なものではありません。

自分が競技している姿を思い浮かべていれば すむわけではなく、筋肉に脳からの命令を直 結させなければならないからです。

実際に筋肉を動かさないだけで、コンディショ ンは競技をしているのと同じ状態に持って行 かなければなりません。

このような状態に持って行くまでには、それな りの訓練が必要なのです。