No18

地球上の全生命は同一の細胞から発生した

ここで生命の発生過程を調べてみますと、現 在の地球上の生命体は、細胞の構造に共通 性のあることが確認されています。

必ずDNAかRNAの遺伝子があり、特定のタ ンパク質をコピーすることによって遺伝子を増 殖させ、個体数を増やしていきます。

この遺伝子に生命体としてのすべての情報が 書き込まれていると考えられてます。

生命が一つの細胞から発生したと考える以上 、最初の細胞の遺伝子は現在のあらゆる生命 体に受け継がれていることは確かです。

最初の細胞が生命になれた最大の理由は「 種の保存」システムを確立したことにほかなり ませんが、このシステムは今日のあらゆる生 命体が共通して持っています。

一つの種だけが独立採算的に生存することは 難しく、他の種とかかわりを持って生存してい ますが、それぞれの種は、「大もとが同じであ った」と考えると当然のことといえます。

過去に種が滅亡する現象は見られますが、生 命全体としては進化発展していく傾向にありま す。

これらのことから、「種の保存」に優先して、「 生命体全体の保存」という大前提があること が考えられます。

「現在の地球上の生命現象全体は最初の一 つの細胞の意志の現れである」このようにも 考えることができます。

この場合の「意志」とは遺伝子情報と解釈でき ます。

遺伝子情報そのものは次第に複雑に変化し ていき、それにともなってさまざまな種類の生 物が創造されましたが、原初の遺伝子を保護 する方向で進化した遺伝子のほうが、そうでな いものよりも優位であったことは明らかです。

一つの遺伝子が消失してしまった場合、その 元になった遺伝子が保存されていたほうが復 元するのに有利なことは明らかです。

自然淘汰的に見てもそのようなことがいえま す。

以上のことから、「あらゆる生命体は、『生命 全体の保存』『種の保存』『自己の保存』という 優先順位で行動を決定していく」と推定できま す。

人間の無意識もこの優先順位を受け継いでい るものと考えられます。

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