No31
宇宙にはいくつ惑星があるか?
実際に宇宙から飛来した隕石にはアミノ酸が 検出されているのですから、宇宙空間で生命
が誕生する可能性も充分に考えられます
宇宙空間といっても、基本的には絶対零度に 近い虚無の空間ですから、そこから生命が生
成されるとは考えにくい。
やはり、地球のような惑星から発生したと考え るべきでしょう。
銀河系の質量は太陽の1兆倍と推定されてい ますが、その大部分は星間物質で占められて
いると考えられます。
恒星の質量を全体の5分の1程度と仮定し、太 陽を平均的質量の恒星とすると、銀河系内の
恒星数は(2×10の11乗)個ということになりま す。
全宇宙には銀河の数を考えてみましょう。
銀河系間の平均距離を100万光年としますと、 宇宙の直径が2100億光年として、1列に(2×1
0の4乗)個並ぶことになります。
その立方倍が宇宙の銀河総数と考えられます 。
すなわち、(8×10の12乗)個ということになり ます。
実際の宇宙構造では、銀河は網の目状に偏 在しており、この数値よりはるかに少ない数し
か想定できませんが、一応、全宇宙の恒星数 は(1.6×10の24乗)個。
生命発生可能の惑星も同数とみなします。
1惑星に生命が発生する試行回数を割り出し てみます。
地球の例を平均と考えることにします。
タンパク質の平均長さを60オングストロームと しますと、千オングストローム立方、すなわち0.
1ミクロン立方のくらいのスペースがタンパク質 1分子を合成するのに必要になります。
地球の海洋の体積を(1.44×10の36乗)立方 ミクロンとして、0.1ミクロン立方につき10分に
一度試行が行われるとします。
地球の寿命を100億年としておきましょう。
すると、地球が滅亡するまでに行われる試行 回数は、(1.44×10の39乗×5×10の14乗)
すなわち、(7.2×10の53乗)回試行されること になります。
これに、全宇宙の惑星数を掛けると、およそ1 0の77乗回の試行回数を得ることができます
が、これではまだ生命発生確率10の120乗分 の1にはとても及びません。
ビッグバーン理論によれば、宇宙の年齢はせ いぜい150億年と考えられています。
この程度の年齢ですと現在までに地球くらい の年齢の惑星が誕生する可能性は、現在の
惑星数の3倍程度です。
宇宙が誕生した数億年はせいぜい、水素やヘ リウムしか存在せず、初期の恒星の寿命も数
億年しかなかったであろうと考えられているか らです
恒星が超新星になって爆発した後、さまざま な元素が誕生したというのが現在の主流の学
説です。
しかし、ビッグバーン理論は仮説に過ぎません 。
実際には宇宙の年齢は1兆年以上かもしれな い。
虚無からの爆発などを想定しなくても、宇宙が 適当に振幅を繰り返しているという仮定だけで
も、現在宇宙で観測されている事例のかなり の部分は説明することができます。
ここで、実は宇宙年齢は1兆年だということに してみましょう。
すると、試行回数は10の79乗回に増えました 。
しかし、この回数では、宇宙のどこかに生命が 発生する確率は10の41乗分の1です。
さらに生命の発生確率を高める分母はないで しょうか?
現在の時点で説明されている宇宙論はどれも 、仮説の上に空想を加えたようなものばかりで
、宇宙そのものについて人類がいかに無知で あるかを思い知らされます。
極論をいえば、「ビッグバーン理論」も、最近も てはやされている「ワームホール理論」も、実
のところ、「宇宙全体は巨大な亀によって支え られている」という説と基本的に大差ありませ
ん。
その時代の人間たちにもっとも納得がいくよう に説いているだけのことです。
ここで思いきり宇宙を拡大させてみましょう。
一つは「複数宇宙説」です。
私たちが知っている宇宙は多めにみても(1.6 ×10の24乗)個の恒星しかありませんが、実
はこのような宇宙は無数に存在する。
仮に宇宙が10の21乗個あれば、生命発生試 行回数は10の100乗倍ということになり、生命
を発生させる可能性を増やすことができます。
もう一つの説は、「平行宇宙説」。
これは異なる次元に宇宙が平行して無数に存 在するというもの。
無数ですからいくつでもよいのですが、10の40 乗個あるとしましょう。
これに先ほどの「宇宙複数説」を合わせると試 行回数は10の104乗となり、当初想定した生
命発生確率10の102乗分の1を上回ります。