No55
あらゆる生物に霊は憑依する
それでは、発想を変えて、「精神は人類や特定 の動物に関係なく全生命に程度の差こそあれ
存在するもので、そのすべての源は宇宙にあ る」 このような仮説はどうでしょうか?
惑星上に最初の単細胞生物が発生した段階 で、その発生には宇宙の霊がかかわっており
、なおかつその単細胞生物は単純な精神を持 っていると考えるのです。
単細胞生物の場合、細胞本体が神経細胞の 機能もかねそなえています。
原始的な精神は細胞の電気反応によって発 生しますが、細胞が1個しかないので、可能な
思考はON・OFFの2通りしかありません。
これだけではどうしようもない感じがしますが、 実際には生物としてやっていけるのは、身体
の中にプログラムを持っているからです。
このプログラムは精巧にできていて、細胞膜を 通して伝わってくる外部の刺激に対するON・
OFFの反応だけで、生活し繁殖するだけのす べての内容を実行できるように作られていま
す
このプログラムは遺伝子の中に含まれている と考えられます。
この遺伝子がより複雑に高等化するためには 、もしくはウイルスのようにより単純な形に合
理化するためには、ぼう大な年月の試行錯誤 が必要です。
前章で生命の発生確率を推理してみましたが 、単に発生させるだけでも膨大な回数が必要
であることがわかりました。
このことは精神を作り出す場合についても当 てはまります。
最古の精神は純然たる細胞活動で発生したも のと思われますが、それを進化させるために
はどのくらいの試行回数を必要としているので しょうか?もしかすると、1惑星上で40億年程
度の期間に精神が発達する可能性は、クラゲ 程度の域を出ないのかもしれません。
質量が太陽の半分くらいの小さな恒星の場合 数100億年活動することができますが、その恒
星系内の惑星で生命が発生した場合、その最 後の段階までに惑星を脱出できる程度に進化
した知性体がいれば、移住した別の惑星でさ らに進化を継続することができ、最終的には
霊にまで進化します。
宇宙のどこかで一度このような霊が誕生してし まえば、後は無限大に増殖することができま
す。